心臓を守る食事とは?(Vascular Health and Risk Management より)
心臓を守る食事とは?
~最新研究から分かってきた「心臓に良い食事」~
心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の多くは生活習慣で予防できるといわれています。
その中でも特に重要なのが食事です。
多くの研究から、果物・野菜・豆類・全粒穀物を多く食べる食事は、心臓病や死亡のリスクを下げることが分かっています。
実際に、世界規模の研究では
果物や野菜を毎日食べる人は心筋梗塞のリスクが約40%低いという結果も報告されています。
心臓に良いとされる3つの食事
現在、医学的に特に推奨されているのは次の3つです。
① 地中海食
最もエビデンスが多い食事です。
特徴
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野菜・果物
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オリーブオイル
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魚
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ナッツ
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豆類
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全粒穀物
を中心に食べ、
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赤身肉
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加工食品
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甘い食品
は控えめにします。
この食事では
心筋梗塞・脳卒中・心血管死が約30%減少したという研究があります。
理由として
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抗炎症作用
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LDLコレステロール低下
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腸内細菌の改善
などが関係していると考えられています。
② DASH食(Vascular Health and Risk Management )(高血圧予防食)
高血圧予防のために作られた食事です。
特徴
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塩分を控える(減塩)
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野菜・果物を多く摂る
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全粒穀物を中心にする
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低脂肪の乳製品を積極的に摂る
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赤身肉・砂糖・加工食品を減らすして魚を多く食べる
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この食事では
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血圧が約5〜6mmHg低下
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LDLコレステロール低下
が確認されています。
| 項目 | 地中海食 | DASH食 |
|---|---|---|
| 目的 | 健康長寿・心血管病予防 | 高血圧予防・改善 |
| 脂質 | オリーブオイル中心 | 脂質は控えめ |
| 乳製品 | 少なめ | 低脂肪乳製品を推奨 |
| 塩分 | 特に強い制限なし | 減塩が重要 |
| 発祥 | 地中海地域の伝統食 | アメリカの医学研究 |
③ 植物中心の食事(プラントベース)
肉を減らし、植物性食品を中心にする食事です。
主な食品
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野菜
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果物
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豆類
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ナッツ
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全粒穀物
研究では、
心血管疾患が約50%低下したという長期研究もあります。
ただし
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砂糖
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精製炭水化物
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加工食品
が多い「不健康な植物食」では効果は弱くなります。
最近注目されている食事
最近よく話題になる
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断続的断食(インターミッテントファスティング)、糖質制限(ケトジェニックダイエット)
断続的断食(Intermittent Fasting)は、一定時間「食べない時間」を作ることで体の代謝を整える食事法です。ケトジェニックダイエットと組み合わせることで、脂肪をエネルギーとして使う状態(ケトーシス)に入りやすくなると言われています。
一般的に多くの人が取り入れている方法は「16:8」と呼ばれるもので、
16時間は食事を摂らず、残りの8時間の間に食事をするというスタイルです。例えば、
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夜20時までに夕食を終える
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翌日の昼12時に最初の食事をとる
この場合、20時〜翌12時までの16時間が断食時間になります。断食といっても水や無糖のお茶、ブラックコーヒーなどは飲んで問題ありません。
この方法の特徴は、食事の回数を減らすことで体内のインスリン分泌が安定し、脂肪燃焼が促進されやすくなる点です。また、消化器官を休ませる時間ができるため、体のリズムが整いやすくなるとも言われています。
ただし、すべての人に合うわけではありません。体調や生活リズムによっては無理をせず、12時間程度の軽い断食から始めるなど、自分に合った方法で取り入れることが大切です。
また、断食時間が終わった後に過剰な食事をしてしまうと逆効果になる場合もあるため、栄養バランスを意識した食事を心がけることが重要です。
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これらは体重減少には効果がありますが、
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心臓病予防の長期データはまだ不足
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LDLコレステロールが上がる可能性
などがあり、今後の研究が必要とされています。
実は大事なのは「加工食品を減らすこと」
どの健康的な食事にも共通するポイントがあります。
それは 超加工食品を減らすこと です。
超加工食品(Ultra-Processed Foods)とは、食品を長期間保存したり、味や食感を強くするために、多くの加工工程や添加物を加えて作られた食品のことを指します。
食品の加工度を分類する「NOVA分類」という考え方の中で、最も加工度が高い食品カテゴリーとして位置づけられています。
単なる「加工食品」との違いは、家庭では通常使わないような原料や添加物が多く含まれている点です。例えば、香料・着色料・乳化剤・人工甘味料・保存料などが複数組み合わされていることが特徴です。
具体的には
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菓子パン
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スナック菓子
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加工肉
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清涼飲料水
などです。
研究では
超加工食品を1日1回多く食べるごとに心血管疾患が約7%増えると報告されています。
腸内細菌も心臓に関係している
最近は「腸と心臓の関係(Heart-Gut Axis)」も注目されています。
食事によって腸内細菌が変化し、
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血圧
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炎症
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動脈硬化
に影響を与える可能性があると考えられています。
例えば
赤身肉に多い成分 → 腸内細菌 → TMAOという物質
が作られ、
動脈硬化を促進する可能性があります。
生活に取り入れるコツ
難しく考える必要はありません。
心臓を守る食事のポイントは
① 野菜と果物を増やす
② 魚やナッツを増やす
③ 加工食品を減らす
④ オリーブオイルなど植物油を使う
この4つです。
「完璧な食事」を目指す必要はありません。
少しずつ食事のバランスを整えることが、将来の心臓病予防につながります。ぜひ毎日の食事の積み重ねを頑張りましょう!


