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糖尿病治療薬GLP-1受容体作動薬と「足の合併症」について

心不全  / 心筋梗塞、狭心症  / 糖尿病  / 腎不全  / 閉塞性動脈硬化症

糖尿病治療薬GLP-1受容体作動薬と「足の合併症」について

― 最近の研究からわかってきたこと ―

Glucagon-Like Peptide-1 Receptor Agonists and Prior Major Adverse Limb Events in Patients With Diabetes.JAMA Netw Open. 2026 Jan 28;9(1):e2555952.doi: 10.1001/jamanetworkopen.2025.55952

■ 糖尿病と「足のトラブル」

糖尿病が長く続くと、

  • 足の血流が悪くなる

  • 傷が治りにくくなる

  • 潰瘍や壊疽、最悪の場合は切断が必要になる

といった 重い足の合併症(重篤な下肢イベント) を起こすことがあります。
こうした方は、心臓病や腎臓病、死亡リスクも高いことが知られています。


■ GLP-1受容体作動薬とは?

GLP-1受容体作動薬は、

  • 血糖値を下げる

  • 体重を減らす

  • 心臓や血管を守る

といった効果が期待される糖尿病治療薬です。
(例:リラグルチド、デュラグルチド、セマグルチド など)


■ 最新の研究でわかったこと

過去に 重い足の合併症を経験した糖尿病患者さん を対象に、
GLP-1受容体作動薬を使った場合と、
他の糖尿病薬(DPP-4阻害薬)を使った場合を比較した大規模研究が行われました。

その結果、GLP-1受容体作動薬を使用していた患者さんでは

  • ✅ 足の重篤なトラブルの再発が少ない

  • ✅ 足の切断(アミュテーション)が少ない

  • ✅ 心筋梗塞や脳卒中が少ない

  • ✅ 心血管死亡・全死亡が少ない

  • ✅ 人工透析へ進行するリスクが低い

ということが示されました。


■ 何が大切なのか?

この研究が示しているのは、
GLP-1受容体作動薬は「血糖を下げる薬」にとどまらず、
足・心臓・腎臓、そして命を守る可能性がある
という点です。

特に、

  • すでに足の血流障害がある

  • 潰瘍や手術の経験がある

といった リスクの高い患者さんにおいて重要な選択肢 になる可能性があります。


■ 当院からのメッセージ

糖尿病治療は、
「血糖値の数字」だけでなく、
将来の合併症を防ぐこと がとても大切です。

患者さん一人ひとりの状態に合わせて、

  • お薬の選択

  • 生活習慣の改善

  • 足のチェックや予防

を総合的に考えていきます。
気になる症状や治療について、どうぞお気軽にご相談ください。