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肥満は感染症の死亡リスクも高める?感染症死亡の1割が肥満のせい!?(Lancetより)

感染症  / 生活習慣  / 肥満症

肥満は感染症の死亡リスクも高める!?

最新研究(Lancet)より

Adult obesity and risk of severe infections: a multicohort study with global burden estimates. Lancet. 2026 Mar 7;407(10532):951-962.doi: 10.1016/S0140-6736(25)02474-2. Epub 2026 Feb 9.

肥満はこれまで

  • 糖尿病

  • 心血管疾患

  • 高血圧

などのリスクとして知られてきましたが、感染症の重症化にも関係する可能性が報告されています。

2026年にLancetに掲載された研究では、成人の肥満と感染症による入院・死亡の関係が大規模データを用いて解析されました。


925種類の感染症を解析

この研究では、成人のBMI(体格指数)と感染症リスクについて解析が行われました。

対象となった感染症は

  • 細菌感染

  • ウイルス感染

  • 真菌感染

  • 寄生虫感染

など、925種類以上の感染症です。

解析の結果、BMIが高いほど重症感染症のリスクが高くなることが示されました。

特に

  • 肺炎

  • 尿路感染症

  • 皮膚感染症

  • 敗血症

などでリスク増加が確認されました。


世界の感染症死亡の約1割は肥満が関与

研究ではさらに、世界疾病負担研究(GBD)データベースを用いて

  • 25歳以上の肥満の有病率

  • 感染症による死亡率

のデータと組み合わせ、肥満が感染症死亡にどの程度関与しているかを推定しました。

その結果、感染症死亡に対する肥満の人口寄与割合は

  • 2018年(パンデミック前):8.6%

  • 2021年(パンデミック中):15.0%

  • 2023年(パンデミック後):10.8%

と推定されました。

つまり、世界の感染症による死亡の約10%は肥満が関与している可能性があると報告されています。


なぜ肥満で感染症が重症化するのか

肥満では体内で以下の変化が起こります。

慢性炎症

脂肪組織から炎症性物質が分泌され、慢性的な炎症状態になります。

免疫機能の低下

肥満では

  • T細胞機能の低下

  • 免疫応答の異常

などが起こり、感染防御力が低下します。

呼吸機能の低下

肥満では

  • 肺活量低下

  • 呼吸筋への負担増加

が起こり、肺炎などの重症化リスクが高くなります。


体重管理は感染症対策のひとつ

肥満は

  • 心臓病

  • 糖尿病

  • 高血圧

だけでなく、感染症の重症化にも関係する可能性があります。

今回の研究では、世界の感染症死亡の約10分の1が肥満に関連する可能性が示されました。

そのため

  • 食事の見直し

  • 運動習慣

  • 適切な体重管理

は、感染症の重症化予防という意味でも重要と考えられます。

当院では、生活習慣の改善に加え、必要に応じて医学的な肥満治療(肥満外来)のご相談も行っています。
体重管理でお悩みの方は、無理のない方法を一緒に考えていきますので、お気軽にご相談ください。