肥満は感染症の死亡リスクも高める?感染症死亡の1割が肥満のせい!?(Lancetより)
肥満は感染症の死亡リスクも高める!?
最新研究(Lancet)より
肥満はこれまで
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糖尿病
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心血管疾患
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高血圧
などのリスクとして知られてきましたが、感染症の重症化にも関係する可能性が報告されています。
2026年にLancetに掲載された研究では、成人の肥満と感染症による入院・死亡の関係が大規模データを用いて解析されました。
925種類の感染症を解析
この研究では、成人のBMI(体格指数)と感染症リスクについて解析が行われました。
対象となった感染症は
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細菌感染
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ウイルス感染
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真菌感染
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寄生虫感染
など、925種類以上の感染症です。
解析の結果、BMIが高いほど重症感染症のリスクが高くなることが示されました。
特に
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肺炎
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尿路感染症
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皮膚感染症
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敗血症
などでリスク増加が確認されました。
世界の感染症死亡の約1割は肥満が関与
研究ではさらに、世界疾病負担研究(GBD)データベースを用いて
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25歳以上の肥満の有病率
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感染症による死亡率
のデータと組み合わせ、肥満が感染症死亡にどの程度関与しているかを推定しました。
その結果、感染症死亡に対する肥満の人口寄与割合は
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2018年(パンデミック前):8.6%
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2021年(パンデミック中):15.0%
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2023年(パンデミック後):10.8%
と推定されました。
つまり、世界の感染症による死亡の約10%は肥満が関与している可能性があると報告されています。
なぜ肥満で感染症が重症化するのか
肥満では体内で以下の変化が起こります。
慢性炎症
脂肪組織から炎症性物質が分泌され、慢性的な炎症状態になります。
免疫機能の低下
肥満では
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T細胞機能の低下
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免疫応答の異常
などが起こり、感染防御力が低下します。
呼吸機能の低下
肥満では
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肺活量低下
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呼吸筋への負担増加
が起こり、肺炎などの重症化リスクが高くなります。
体重管理は感染症対策のひとつ
肥満は
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心臓病
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糖尿病
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高血圧
だけでなく、感染症の重症化にも関係する可能性があります。
今回の研究では、世界の感染症死亡の約10分の1が肥満に関連する可能性が示されました。
そのため
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食事の見直し
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運動習慣
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適切な体重管理
は、感染症の重症化予防という意味でも重要と考えられます。
当院では、生活習慣の改善に加え、必要に応じて医学的な肥満治療(肥満外来)のご相談も行っています。
体重管理でお悩みの方は、無理のない方法を一緒に考えていきますので、お気軽にご相談ください。


