登録不要24時間対応中 お電話の前にまずはAIにご相談ください
TOPへTOPへ

ブログ

麻疹(はしか)が再び増加 ― 東京でも患者発生、今後さらに増える可能性あります

感染症
  2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年  2026年
東京都 23 124 2 0 0 10 10 34 27
全国 279 744 10 6 6 28 45 265 87

※東京都の2026年は3月12日までの届出数
※全国の2026年は第9週(2026年2月23日~3月1日)までの累積速報値

 

麻疹(はしか)が再び増加 ― 東京でも患者発生、今後さらに増える可能性

最近、日本国内で麻疹(はしか)の患者数が増加しています。
特に東京都ではすでに患者が確認されており、今後さらに増える可能性が指摘されています。

実際、2026年は3月時点ですでに東京都で27例が報告されており、今後の状況によっては流行が拡大し、過去の流行年(2019年)に近づく可能性、むしろこのペースだと2009年以降で最大になりそうです

麻疹は感染力が非常に強い感染症であり、免疫のない人が接触するとほぼ100%感染するといわれています

そのため、今改めて注意が必要な感染症です。


なぜ麻疹が増えているのか

近年麻疹が増えている背景として、いくつかの要因が考えられます。

① 海外からの持ち込み(輸入感染)

日本は2015年に「麻疹排除国」と認定されていますが、現在の患者の多くは
海外から持ち込まれたウイルスがきっかけです。

海外では現在も麻疹が流行している地域があり、
海外渡航や訪日外国人の増加により感染が持ち込まれることがあります。

② ワクチン接種率の低下

麻疹を防ぐには2回のワクチン接種が必要ですが、

  • 接種していない人

  • 1回のみの人

  • 接種歴が不明な人

が一定数いると、集団内で感染が広がりやすくなります。

③ 免疫のない成人の存在

特に次の世代では免疫が不十分な人がいる可能性があります。

  • 1960〜70年代生まれ

  • ワクチン1回世代

  • 接種歴不明

成人でも感染することがあり、むしろ重症化しやすいことがあります。


 

④MRワクチン2回接種していても感染している!????

個人的にとても重要だと思っているのは今回愛知県の豊川市の高校生で流行していることです。全国的にあまりニュースになっていませんが、これはすごく気を付けなければならないことです。

MRワクチン2回接種でも感染することはある?

結論から言うと

あります(ブレイクスルー感染)

ただし頻度は低く、
2回接種で約95〜99%の予防効果があります。

つまり

  • 100人接触して

  • 95〜99人は感染しない

というイメージです。


なぜワクチン2回でも感染するのか

主な理由は3つあります。

(1) ワクチンが効かない人(Primary vaccine failure)

ごく一部の人では
1回目または2回目でも十分な免疫がつかないことがあります。

頻度
約1〜3%程度


 (2)時間とともに免疫が弱くなる(Secondary vaccine failure)

麻疹は

  • 自然感染 → 強い免疫

  • ワクチン → やや弱い免疫

のため、時間が経つと抗体が下がることがあります。

特に

  • 高校生

  • 大学生

  • 若い成人

で報告されることがあります。


(3) 接触するウイルス量が多い

麻疹は

空気感染で感染力が非常に強い

ため、

  • 同じ教室

  • 部活

  • 家庭内

などの濃厚接触では
ワクチン接種者でも感染することがあります。


ワクチン接種者が感染した場合の特徴

ワクチンを打っている場合は

修飾麻疹(modified measles)

になることが多く

症状は

  • 発熱が軽い

  • 発疹が少ない

  • 回復が早い

などの特徴があります。

また

感染力も通常の麻疹より弱いとされています。


それでもワクチンは重要

ワクチンの効果は非常に大きく

接種 感染リスク
未接種 ほぼ100%感染
1回接種 約90%予防
2回接種 95〜99%予防

さらに

重症化や合併症を大きく減らします。


最近高校生で感染が出ている理由

現在の高校生世代は

  • 幼少期に2回接種している世代

  • しかし自然感染経験がない

ため

  • 抗体が下がっている人

  • ワクチン免疫が弱い人

が一部いて
学校などで集団感染が起こることがあります。

 

麻疹の症状

麻疹は風邪のような症状から始まり、高熱と発疹が出るのが特徴です。

典型的な経過は以下です。

症状の特徴として

① 潜伏期間

10〜12日

② カタル期(風邪症状)

2〜4日程度

  • 発熱

  • 鼻水

  • 目の充血

  • 倦怠感

③ 発疹期

その後

  • 39℃以上の高熱

  • 全身の発疹

が出現します。


麻疹の怖い合併症

麻疹は単なる発熱の病気ではありません。

合併症として

  • 肺炎

  • 中耳炎

  • 脳炎

  • 失明

などが起こることがあります。

先進国でも約1000人に1人が死亡する可能性があるとされています。


気を付けるべきポイント

次のような場合は特に注意が必要です。

発熱+発疹がある場合

麻疹の可能性があります。

この場合は

  • 必ず事前に医療機関へ電話

  • 公共交通機関の利用は避ける

ことが重要です。

麻疹は空気感染するため、通常の感染症よりも広がりやすい特徴があります。


麻疹の抗体があるか調べる検査

麻疹の免疫があるかどうかは

血液検査(麻疹抗体検査)

で確認することができます。

検査では主に

  • 麻疹IgG抗体

を測定します。

  • 当院ではEIA法で測定しておりその場合
  • 一般の方であれば
  • 抗体価陰性(あと2回の予防接種が必要):2.0未満
  • 基準を満たさない陽性(あと1回の予防接種が必要):2.0以上4.0未満
  • 基準を満たす陽性(今すぐの予防接種は不要):4.0以上
  •  

医療従事者であれば

  • 抗体価陰性(あと2回の予防接種が必要):2.0未満
  • 基準を満たさない陽性(あと1回の予防接種が必要):2.0以上16.0未満
  • 基準を満たす陽性(今すぐの予防接種は不要):16.0以上

上記であり、日本国民全員が100%十分抗体があるわけではなく

  • 必要最低限に麻しんに対して抗体がある人の割合:95.6%
  • 発症を抑えるのに抗体を持っている人の割合:85.7% 
  • とされています。

「基準を満たさない陽性(あと1回の予防接種が必要)」の場合は、以下でなければもう一回接種が望ましいです。

明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者、妊娠していることが明らかな者、発熱、重篤な急性疾患にかかっている者、本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがある

 

日本では

定期接種

  • 1歳

  • 小学校入学前

2回接種が推奨されています。

2回接種することで

95%以上の予防効果

が期待できます。


当院でも麻疹抗体検査・MRワクチン接種が可能です

当院では

  • 麻疹抗体検査

  • MRワクチン接種

を行っています。

特に次の方は一度ご相談ください。

  • ワクチン接種歴が分からない

  • 海外渡航予定がある

  • 周囲で麻疹が流行している

  • 小さなお子さんがいる家庭

麻疹はワクチンで予防できる感染症です。
流行前の対策が重要です。